本書のバージョン基準: 本書は Tailwind CSS v4 系(執筆・確認時点で公式ドキュメントは v4.3、v4.0 は 2025-01-22 リリース/最終確認 2026年6月)を前提としています。ビルド速度などの数値・既定のブレークポイント値・ディレクティブの仕様は、将来のバージョンで変わる可能性があります。最新情報は各章末の公式ドキュメントで確認してください。v3 以前にしか当てはまらない記述には「v3 までは〜」と明記しています。
第1部 Tailwind CSS を理解する
この部では、まだ Tailwind CSS のクラスを 1 つも書きません。代わりに、「なぜ Tailwind CSS のようなものが必要とされたのか」 を理解します。
道具は、それが生まれた背景を知ると驚くほど使いやすくなります。Tailwind CSS は「CSS を書かなくする道具」でも「楽をするための近道」でもありません。CSS が大規模な開発で長年抱えてきた、ある具体的な問題に対する 1 つの答えです。その問題が何だったのかを知らないまま使うと、Tailwind は「クラス名がやたら長いだけの不思議な流儀」に見えてしまいます。
そこでまず、CSS の歴史をたどり(第1章)、作者がどんな課題に直面して Tailwind を作ったのかを一次情報で確認し(第2章)、その根っこにある「Utility First」という考え方を腰を据えて理解します(第3章)。